フィー(フィオレンティーノ、本名フィオナ) 本作主人公。女性。天才細工師フィオレンティーノとして活躍している。細工師資格の剥奪を避けるため、そして過去にあったトラウマゆえに男装中。男性に触れられるのは嫌悪している。 共に暮らしているロイを兄と慕い、ヴィーを憎んでいる。 薄い茶色の短い髪と瞳をしている。美しいものや宝石が大好きだが、自分の服装にはあまり頓着しない。 泣き上戸なところがあり、小さい頃は師匠によくからかわれた。 ロイ(ロイナス・エルファンド) フィーとは、彼女が幼い頃師匠に連れてこられて以来の仲。それゆえフィーの過去をよく知っている。女性と間違えるほどの優美な姿をしており、銀の髪に空色の瞳がきらきらしい。体温はいつも低い。 フィーの存在は彼にとって至上。彼女以外の女性には興味がない。王の登場により、彼女との関係が崩れることを恐れている。 師匠亡き後エルファンド工房のオーナーを務める。趣味は家庭菜園、術具の研究、ハーブティーを淹れること。 術具を作り、それで戦うのが得意。 ヴィー(ヴィエロア・ギルファレス・イオナイア) イオナイアというのはこの国の神とされる竜の名であり国の名。その力で以って、闇に覆われた時代を平定した。国を統べる王。黒い髪に真っ青な眼、凛々しく精悍な男性。 元は酒屋の息子であったらしい。しかし彼の父は元豪腕の傭兵であり、母は神官長の娘であったためその強さは推して知れよう。 フィーが自分を憎んでいることから彼女に興味を抱いた。なにやら過去が関係しているらしいが・・ 基本、何でもできる人。だが非常に面倒くさがりやな面もある。国と人というものをとても大切に思っている。 クェイン ヴィエロア王の片腕。王の補佐とはこの人。闇が王国を覆っていた折には彼と共に戦ったらしい。王といつも皮肉を言い合うのが日常。金髪碧眼にモノクル、怜悧な美貌を擁する。 ローズ嬢 エルファンド工房お得意先の公爵家の娘。金髪緑眼。リスみたいな人。フィーで遊ぶのが好きらしい。ナンテス フィーとロイの友人。有名宝石店の跡取り息子。ロイを女性と思い込んで一方的に一途に盲目的に愛している。意外と人情深い。髪と瞳は濃い茶色。 ●工房の人びと●
シライ ロイの弟。料理が得意で賢い少年。ロイをとても尊敬しており、フィーのようにすごい細工師になって彼を支えたいと思っている。 髪は灰色。レオナ エルファンド工房の店子。直情径行、元気な女の子。サボり癖がある。フィーが好きだが、フィーは彼女に冷たい。ビスク 妖艶な美女。ロイのことを好きらしい。その他愉快な職人達は次第に増える予定?
●他(上ほど最近登場)●
《王都を旅立った後に出会った人々》 イヴ コーラリアの双子の妹。コーラリア ステファニアの祖母に当たる。クロリス 風の国シンセにおける初代の女王。アリエル 風の精霊。エウリア 風の精霊。ステファニアを主としている。ヤナ ステファニアが城でただ一人信頼できるとする侍従。術力はない、らしい。 ステファニア 風の国の現女王。内外問わず敵が多いので城に半ば閉じこもって生活している。 アカネ ロイを看病した胡散臭いが本人曰く天才医師。町に今唯一残る大人として子守をしているらしい。 ポットとライチ 風使いの卵の少年とその少年を気に入っている風の精霊たる小鳥。ロイのせいで危うくパートナーでなくなるところだった。でもとても仲良し。 ドン ロコを慕っている気のいい北の盗賊の一員。熊のような容姿をしているわりに、小さい子に恐がられたりした場合いじけて落ち込む姿が目撃されている。 ロコ・マルシェ 白い髪に灰褐色の瞳をした、ふわふわした雰囲気の北の盗賊のお頭。しょっちゅう不幸な目に遭っているなんとも不運な人。 セネカ 雪降る町、リルクで出会った少女。親友を喪った過去から闇を憎み、ヴィエロア王に憧れ、剣の修行に明け暮れている。 《?(69話で登場)》
謎の青年 最近まで農業で生計を立てていた。美青年。自分の使っていた剣はどれほど精巧な偽者に埋もれようと勿論見抜ける。(本人談) 一切不明。 ネリー 花屋を営んでいたが時勢を読んで最近武器屋に改装したという老女。謎の青年の古い知り合いらしい。赤い月についても、何か知っているようである。 ゼダの上司? 玉座に腰掛けていたから王様かもしれない。なぜか猫の存在を気にしている。どうやら『戦争』を始めるつもりらしい。 《旅立ち前に出会った人々》
リジア レオナの義理の母。公爵夫人。 リュカ レオナの腹違いの弟。 ラエル フィーの使い魔。 ゼダ 猫の弟。 猫 フィーを主と勝手に定めている虎猫。正体は魔。その本来の姿と名前など一切が不明。 契約条件を「フィーの死後フィーの肉体を喰らうこと」としており、本人としては妥協したつもりらしい。 話し方が人語で堅苦しいときもあれば、猫の鳴き声しか出さないときもある。 ギル 謎の少女。チット 古文書を盗んだ男。冠や石も盗むつもりらしい。ギルのことが大好き。イオナイア 巨大な竜。竜は精霊の頂点に立つ存在であり、そのうちの1竜であるイオナイアは王国の神とされる存在。 術力と美しさを持つロイに興味を抱いているのか、ロイの夢に現れ、彼に「頼みごと」をする。 神官長は彼と交信できるらしい。いわゆるご神託である。 何を考え、目的とするのか今ひとつ分からない。 王国のどこかにある森にたまに現れるが、そこ以外に降りてくることはできないらしい。 神官長 ヴィーの祖父。狸爺と呼ばれている。決して親切な人間ではない。 孫はそれなりにかわいいと思っている。現在後任であったソラを失い、引退しそこなっているらしい。 ソラ ヴィーが好きだった人。前王を愛した人。そして亡くなった人。 屍鬼や闇にまつわる人は王国東の火山に運ばれ、火口のなかに葬られたが、 彼女の墓はヴィーが城近くの岸壁に作った。 明るく優しい性格だった。神官長の後任と目され、癒術は他の追随を許さないほど得意だった。 彼女が何を思って死んだかは誰にも分からない。 アラスカシア王 人相の悪い、壮年の隣国アラスカシアの王様。妻が滅びたイオナイアの血族だったために、 彼の娘の方がヴィーよりもこの国を統べる血筋として正しいと主張することで王国を乗っ取ろうとする。 エレノイア姫 アラスカシア王の娘。彼女は心優しい故に父王の策略から逃れようとしていた。フィーのそっくりさん。 |